八戸市根城の地価推移から見る不動産売却のタイミング【過去40年を解説】
2026/07/15
前章のつづきから
前章では、根城地区の歴史や住宅地としての魅力についてご紹介しました。
※八戸市根城で不動産を売却するなら?地域の特徴・地価推移・高く売るポイントを解説①
では、不動産を売却するうえで最も気になる「価格」は、この40年間でどのように変化してきたのでしょうか。
土地価格は景気や人口動向だけではなく、住宅需要や金利、地域の再開発など、さまざまな要因によって変動します。
ここでは、八戸市根城地区を中心に、過去約40年間の地価の流れと、現在の不動産市場について分かりやすく解説します。
バブル景気で大きく上昇した1980年代後半
1980年代後半、日本全国で地価が大きく上昇した「バブル景気」の影響は、八戸市にも及びました。
当時は住宅需要が高く、「土地は値上がりするもの」という考え方が一般的でした。
根城地区でも宅地開発が進み、新築住宅の建設が増加しました。
住宅ローンの利用も広がり、多くの家庭がマイホームを取得した時代です。
そのため、この時期に土地を購入された方は、現在70代から80代となり、相続や住み替えによる売却相談が増えています。
バブル崩壊後は全国的な下落局面へ
1991年頃を境に、日本全国で地価は下落へ転じました。
八戸市も例外ではなく、根城地区を含む住宅地では緩やかな価格調整が続きます。
「購入時より価格が下がってしまった」というケースも珍しくありません。
しかし、この時期は急激な暴落ではなく、住宅地としての需要が比較的安定していたため、生活利便性の高いエリアでは一定の価格を維持しました。
根城は学校や商業施設、病院などが揃っていることから、八戸市内でも比較的需要が安定した地域の一つといえます。
2000年代は安定した住宅地として推移
2000年代に入ると、地価は大きく下落する局面を抜け、比較的落ち着いた動きとなります。
八戸市全体では人口減少が始まりましたが、住宅需要が急激に失われたわけではありません。
特に根城地区は、
・生活利便性が高い
・市街地へのアクセスが良い
・子育て世帯にも人気がある
といった理由から、一定の需要が維持されてきました。
このため、築年数が経過した住宅でも、土地の価値を評価されて売買されるケースが多く見られます。
新築価格の上昇で中古住宅への注目が高まる
近年、不動産市場に大きな変化をもたらしているのが建築費の上昇です。
木材や住宅設備の価格、人件費などが上昇したことで、新築住宅の取得費用は以前より高くなっています。
その結果、
「中古住宅を購入してリフォームしたい」
というニーズが増えています。
根城地区は敷地面積にゆとりがある住宅も多く、リフォームやリノベーションを前提に物件を探す方からも人気があります。
築30年、40年を超える住宅でも、立地や土地の形状、接道条件などが良ければ十分に購入希望者が見つかる可能性があります。
全国的な過去40年間の地価推移イメージ
全国的な地価の動きを大まかに整理すると、次のような流れになります。
年代地価の傾向主な要因
1985年頃 上昇住宅需要の拡大・景気回復
1990年前後 高水準バブル景気
1995年頃 下落バブル崩壊
2000年代 緩やかな下落・安定人口減少・市場の成熟
2010年代 横ばい傾向住宅需要の安定
2020年代 比較的安定中古住宅需要の増加・建築費上昇
※青森県八戸市では当時、全国的な地下推移から若干のタイムラグがあり、実際の地価公示の推移は下記のようになります。
八戸市根城地区の地価公示(記録がある年代)
1993年 79,300円/㎡ 売買坪単価 262,000円 (根城2丁目)※5丁目の記録なし
2009年 100,000円/㎡ 売買坪単価 330,000円 (根城5丁目 最高値)
2021年 65,400円/㎡ 売買坪単価 216,000円 (根城5丁目 底値)
2025年 66,800円/㎡ 売買坪単価 220,000円 (根城5丁目 最新)
根城5丁目の地価公示記録は2009年以前のものがないため上記のような記載となっておりますが私が2000年当時に実際に経験した不動産売買では坪あたり40万円で取引されることもありました。
現在、根城地区においては2021年の土地底値からわずかながら上昇に転じております。
地価だけでは売却価格は決まらない
「地価が上がりはじめたのなら高く売れないのでは?」
このようなご質問をいただくことがあります。
しかし、不動産の売却価格は土地価格だけで決まるわけではありません。
査定では次のような項目も重要になります。
・道路との接し方
・土地の形状
・日当たり
・建物の状態
・駐車場の台数
・リフォーム履歴
・周辺環境
・学区
・近隣施設
例えば、同じ根城地区でも、角地で駐車場が2台以上確保できる住宅と、道路幅員が狭い住宅では査定額に差が生じることがあります。
そのため、「近所で○○万円だったから自宅も同じくらい」という判断は正確とはいえません。
根城で売却を検討するなら今が相談のタイミング
不動産売却には、「早すぎる」ということはほとんどありません。
査定を依頼したからといって、必ず売却しなければならないわけではありません。
むしろ、
・相場を知る
・売却までの流れを把握する
・税金や費用を確認する
・家族で話し合う時間を確保する
といった準備ができるため、余裕を持った判断につながります。
特に相続した住宅や空き家は、維持管理費や固定資産税などの負担が続くこともあります。
売却するかどうか迷っている段階でも、一度査定を受けて現状を把握しておくことは決して無駄にはなりません。
地域に詳しい不動産会社へ相談するメリット
根城地区は住宅街として成熟している一方で、町内によって土地の形状や住宅事情が異なります。
そのため、全国チェーンや一括査定サイトだけでは分からない地域特性を理解している会社へ相談することが重要です。
例えば、
・どの年代の購入希望者が多いのか
・どのような物件が売れやすいのか
・どの価格帯に需要が集まるのか
こうした地域ならではの情報は、売却活動を進めるうえで大きな強みになります。
適切な価格設定と販売戦略を立てることで、売却期間の短縮や納得のいく成約につながる可能性が高まります。
次回予告
ここまで、根城地区の地価の流れと現在の不動産市場について解説しました。
次回は、「根城で不動産を少しでも高く売却するための具体的なポイント」を詳しくご紹介します。
査定前に準備しておきたいことや、売却価格に影響する要素、相続・空き家・築年数が古い住宅を売却する際の注意点など、実践的な内容を分かりやすく解説します。

